『『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』』

真昼間のGRASS STAGEのサカナ、想像がつかなくて未知の世界に連れていってくれるようで大変楽しみにしていました。思えば彼らこの2年ぐらいでえらいBIGになって、いつの間にかGRASSでやるのがデフォルトみたいな感じになっていたことに改めて驚きを隠せない状態でした。
そもそもサカナは「夜」のイメージが色濃くついて回るバンドだと思っているわけで、曲自体にもそういう曲が多いと思います。例えばこの日も演奏された『表参道26時』や新曲の『バッハ〜』然り。そして、私もそんなサカナの「夜」のイメージがすごく好きで、特にレーザー光線なんかを多用して曲の雰囲気と相まって会場をスピリチュアルな空間にしてしまうところなんかは、彼らにしかできないなーと思ったりします。
今回のライブは、事前予報の雨の気配すらない炎天下の下で行われたわけですが、なかなかどうして昼もよく似合うバンドじゃないかと再認識しました。イチロー君は普段ほど多くを語らず演奏に没頭していた様子でした。そして、やはり『セントレイ』の前奏が流れるとアドレナリンが湧き出てくる感覚は真昼のフェスでも同様でした。あの音が鳴り響いた瞬間の感覚を味わえないサカナを知らない人々は、はっきり言って損していると思います。そして新曲『バッハ〜』もやはりいいですね。この曲は業界筋でも非常に評価が高いのですが、バッハのクラシックをロックミュージックに昇華させてしまうセンスはこのバンドにしかないのではないでしょうか。
詰まるところ、今回の一発目として申し分ないステージ!

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