『さよなら僕のハックルベリー』

娘の目線でステージを撮影

GOING UNDER GROUND 10th Anniversary Tour 2011 「Rollin' Rollin'」 @日比谷野外大音楽堂
野音はあの伊藤洋一の脱退ライブ以来でしたが、あの時と同じように快晴でした。素生君がMCで何度も言っていましたが、あの2年前はクソみたいな気持ちでステージに立っていたが、今日は全く違う、新生GOINGの幕開けだそうです。そして、メジャー10周年ということで、今後さらに最低10年はバンドを続けると宣言しました。これは今回の『稲川くん』が契機になっているとのこと。なんだか感慨深い瞬間に立ち会えたってことですね。個人的には、2年前は一人で見に来ましたが、今回は嫁と1歳の娘を連れて行きました。娘はワンマンライブは初参戦です。記念にツアーTは当然GETですね。
さて、ライブ。セットリストが大幅に予測不能な感じになっていました。当然アルバムの曲は織り交ぜるのですが、今回のアルバムは収録時間が短いので、それ以外に何を演るのか。まず初っ端に『Heavenly』っていうのは、予想だにできません。しかも『虹ヶ丘』とか『サイドカー』って、ここのところ(まあ一年に数回しか見てませんが)ライブで見たことなかったので、ちょっと戸惑ってノリ悪かったかもですww。全体的には『ハートビート』の曲が多かったようで、このアルバムで徹底的にGOINGにはまった自分としてはなかなか楽しかったですが、『ピアノを弾けば』と『夕暮れ白書』は知りませんでした。これはちょっとショック。
それにしてもこの選曲が示しているのが、彼ら決して過去の自分たちを否定することはしてませんね。あれだけ悩みまくって、谷だらけ山少しのバンドなのにこうやってライブでは昔の曲も大事に演奏するっていうこのスタイルが好きです。ただし、個人的にはちょっとドツボにハマっている時期のほうが演奏もハラハラして胸にグッときたりするのですが。今日はなんというか、悪い言い方だと「無難」に終わったなっていう感じがしたのも本音です。よういっさんと一緒に『グラフティー』を演奏するなんてサプライズもあったりしたんですが、なんとなく物足りなかったのも事実です。それは、いつもライブで鉄板だった『STAND BY ME』や『センチメント・エキスプレス』をやらなかったからなのか、それとも他の要因なのかわかりませんが。
それでもアンコールの最後に演った『さよなら僕のハックルベリー』は圧巻でした。『グラフティー』の後だったのでなおさらそう感じたのかもしれませんが、ああ、このバンドはこれからこういう風にやっていくんだなっていうのがすごくよく見えました。うまく言えませんが、圧倒的に力強く骨太くなっていました。いや、照明のせいじゃないよなww。ただ、もう、今まで彼らを形容していた『若手の青春バンド』っていうステータスは明らかに脱した演奏でした。私が全体を通して感じた物足りなさと最後の『さよなら僕のハックルベリー』、これがそのままこれからのGOINGの姿だと思うと、それはそれで成立しそうな気がします。彼らはこれまで決して大ヒットは飛ばしていません。それゆえにデビューからずっと見ているファンが多くいて、クチコミでその良さが広がるタイプのバンドです。きっと彼らはこれからも大ヒットはしないと思います。それでもこうやって、私たちの心に響く歌は届けてくれるはずです。そんな可能性を最後に感じさせてくれるめちゃくちゃかっこいい演奏でした。

GOING UNDER GROUND

01.Heavenly
02.トワイライト
03.虹ヶ丘
04.所帯持ちのロードムービー
05.ピアノを弾けば
06.サイドカー
07.詩人にラブソングを
08.ジョニーさん
09.春、間近(HARCO
10.名もなき夢 〜煩悩青年とワーキングママ〜
11.夕暮れ白書
12.ダイアリー
13.ベッドタウンズ チャイム
14.TENDER
15.ビターズ
16.夜の宝石
17.ボーイズライフ
18.LISTEN TO THE STEREO!!
19.RAW LIFE
20.My Treasure
21.ショートバケイション
22.Holiday
23.LONG WAY TO GO
24.ハートビート
En
25.Shining(新曲)
26.グラフティー(with 伊藤洋一
27.さよなら僕のハックルベリー
稲川くん